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新著『超一流諜報員の頭の回転が速くなるダークスキル』9月18日に発刊

皆様へ

 暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。本日は私の新著の発売のご紹介させてください。

 9月16日ワニブックス社から『超一流諜報員の頭の回転が速くなるダークスキル-仕事で使える5つの極秘技術』が発刊されます。ワニブックス社は桜林美佐様の『陸海空 軍人によるウクライナ侵攻分析』の出版社です。

 タイトルは、読者の関心を引き付けようとの意図が見え見えですが、内容はインテリジェンス・リテラシーやビジネス力をつけるために役立つ内容です。

 本日は同著の前書き部分(修正前原稿)を紹介させていただきます。

善く(よく)戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり。故に善く戦う者の勝つや、智名も無く、勇功も無し。

→勝者は無理のない、勝って当然な勝ち方をする。「能ある鷹は爪を隠す」。それが諜報員の戦い方である。

  故に三軍の事は間より親しきは莫く、賞は間より厚きは莫く、事は間より密なるは莫し。

→組織トップは、諜報員を最も信頼し、高い俸給が与え、しかも諜報員とのことは秘密にしなければならない。つまり、諜報員は組織にとって必要不可欠な存在である。

■この世で最も“頭の回転が速く”なければならない職業

「会話や物事の理解度が高い」

「仕事を効率的に行なう」

「情報をまとめたり、整理できる」

「人の心が読める、人を操れる」

「記憶力が高い」

「物事の先を読める」

「決断力がある」

 多くのビジネスパーソンが憧れる、〝頭の回転が速い人〟とは、このような能力や資質の持ち主を指すのであろう。

 むろん、これだけの能力が備わっていれば、仕事やビジネスで成果を出すことはたやすいだろう。だからこそ、あなたは「頭の回転が速くなる技術」について書かれた本書をご所望されたのだろう。

 実は、冒頭に並べた能力・資質をほぼすべて兼ね備えている仕事人がいる。それが諜報員だ。本書で定義する諜報員とは、アメリカのCIA、イギリスのMI6、ロシアのSVR、イスラエルのモサドといった諜報機関で、敵対勢力に対し、「戦わずして勝つ」を信条に水面下での情報戦に従事している者の総称である。

 彼らは、情報を収集し、分析してインテリジェンスを作成したり、時に秘密工作に従事し、また、国家の重要な秘密情報を守るミッションを遂行する。

諜報員がミッションに失敗すれば、国や国民は危機に瀕する。個々の諜報員には死刑、投獄が待っている。まさしく、重要かつ命がけの職業だ。

諜報員は、高い倍率を突破し、長期間の基礎教育と実地教育で篩にかけられ、勝ち残った超一流のエリートである。

 すなわち、諜報員こそは、この世で最も「頭の回転が速くなければ務まらない職業人」なのである。

 本書のテーマは、世界の優秀な諜報員が実践している「思考」と「行動」の型を紹介し、それをあなたに使いこなしてもらうことだ。

■努力、まじめさ、よりもダークスキルで成果が出る

 誰もが仕事に対して、努力し、まじめに働いていることだろう。それなのに、なぜ、成果が出ないのだろうか。それは、結果につながらないことをやっているからだ。すなわち無駄なことに力を注いでいるからだ。

 諜報員は国家の危機を救うなど大きな成果を出している。そんな優秀な諜報員の仕事の流儀に従えば、あなたは無理なく成果が出せるだろう。

 諜報活動は社会の水面下で粛々と行われるため、諜報員の成功が華々しく語られることはない。すなわち、諜報員のスキルはダークサイドのスキルなのである。しかし、インテリジェンスに関する研究書や歴史書、元諜報員の自伝や執筆物から、ダークサイドのスキルから一部は我々に役立つスキルに置き換えることはできる。また、欧米では、企業がインテリジェンスの重要性を認識していることもあり、退職する諜報員は今も昔も、企業から引く手あまたの状態だ。経営者として成功している元諜報員も多い。

 つまり、諜報員のスキルの中で汎用性の高いものは、ビジネスの世界に流入し、活用されており、これらスキルが成果につながることは実証済みである。つまり、ビジネスパーソンがこれらスキルを使えば必ず、頭の回転を格段に速めることができる。

 諜報員は、緊迫した状況で成果を出さなければならない。だから諜報員のスキルは「ムリ、ムダ、ムラ」を排除したシンプルで理に適っている。すなわち、諜報員のスキルはビジネスパーソンにも容易に理解できるし、実践しやすいのだ。

 また、かつては国家機関で情報の収集と分析に携わり、今はビジネスパーソンの一人となった我が、重要な情報を選りすぐり、自分の経験も踏まえて、できるだけ平易に解説した。

本書で書かれていることを、あなたが実践すれば、ビジネスの成果を出すことは間違いないと確信する。

■元情報分析官等の経験から解説

日本にはCIAのような海外で秘密ミッションを行なうような機関はないが、「日本に諜報機関があるか」と問われば微妙である。なぜならば、諜報という言葉は元来、目的を秘匿する情報収集活動であって、そこにはオープンソース(公開情報源)を集め分析する活動も含むからだ。

 このような活動はいかなる国も当然のこととしてやっている。だから、私がかつて就いていた「情報分析官も諜報員か」と言えば、(我が国では諜報がダーティーなもとのイメージが定着しているので非常に答えにくいが)「そうだ」と言えるのかもしれない。

 私はかつて、情報幹部、情報分析官、情報学校の共感、在外大使館員などとして勤務していた。本格的な諜報員のように身分を隠すようなことはなかったが、オシントやヒューミントを収集し、分析した。また、各国情報機関の公開の情報分析マニュアル、各国のスパイマスターや諜報員の自伝を渉猟し、彼らの思考法から、自らの情報収集や情報分析のスキルを磨いてきた。

 簡単に言うと、インテリジェンスとは情報(インフォメーション)を料理することだ。集めた情報を自分なりに解釈し、意思決定、行動に活かせる形にしたものがインテリジェンスである。

 現在、私は一介のビジネスパーソンである。そこで残念に感じることがある。ビジネス界にはスキルアップ研修の場は数多くあるが、インテリジェンス・リテラシーを高めるための研修は少ない。つまり、インテリジェンスの重要性は次第に認識されつつあるものの、それがスキルとなってビジネスに適用されることには不十分である。

 これからは、社会がますます不確実性を帯ていくとともに、高度なICT社会の中で情報が氾濫する。だから、インテリジェンスや諜報の重要性が増大するだろう。それは相手側の情報の活用と、自らの情報のセキュリティという両面においてである。

 本書は、元諜報員が自らの体験をビジネス向けに書き下ろした著書の中から、ビジネスパーソンが活用できるエキスを抽出して1冊に再構築した。そこに、私の経験から得た知見でもって体系整理と内容の肉付けをおこなった。本書はインテリジェンスリテラシーの入門書としての価値も高いと確信する。

■本書の構成

 本書は次のような構成になっている。

01の章では、諜報員がいかに優れているか、どんな組織で、どんな活動を行ない、どんなスキルを持っているかを紹介する。

02の章では、情報収集法を紹介する。諜報員がどのように秘密情報を集めていくのかがわかる。

03の章では、人心掌握の技術を紹介する。諜報員が、協力者を見つけ、思い通りに動かすテクニックがわかる。

 04の章では、記憶術を紹介する。キーワードや人の話の内容を覚える技術、記憶を瞬時に引き出す方法がわかる。

05の章では、情報分析の技術を紹介する。03章までの技術を駆使して集めた情報から、有効な意思決定、行動を行なうためのインテリジェンスを作成する要領の一端がわかる。

06章では、目標達成のための実行力を高める方法を紹介する。冷静に、迅速に、柔軟に考え、行動する技術が身につく。

 ところどころに、歴史的なスパイ戦についてもお話しているので、楽しみながらスキルを身につけていってほしい。

                                  (以上)

近況の報告(『インテリジェンス用語事典』の出版)

2022年の最初の投稿です。一昨日、講演依頼をいただきましたが、依頼者から、最近、ブログの投稿が途絶えているので、この連絡メールのアドレス(ブログに記載)が生きているのかどうか心配であった、とのお話しをいただきました。はい、生きています。

実は投稿をしばらく休止していたのは新作の構想固めに1か月半もかかったからです。仕事をしながら、一つの事に集中すると、他のことは全くできません。60歳を超えると、目は悪くなるし、体力も衰えます。頭の中にあるものをどのように体系付けしようかと考えると非常にぐったりとして、ブログ投稿はお休みしていました。それもなんとか1週間くらい前に終わりました。新作はいつ刊行できるかはわかりません。

ありがたいことに一年くらい前から講演依頼を継続的にいただています。主に『武器になる情報分析力』と『未来予測入門』を読んだ方々からです。非常にありがたいことです。私は原則、1か月に2回以上の講演は受けないことにしていますので少し後ろ倒ししていただいています。申し訳ありません。

今年は固い著書とやわらかい著書を1冊ずつ出すのが目標です。本は売れない時代ですが、講演はだいたい数十人、本は数千冊。講演は組織による要請の方が多いですが、本は自ら出費を決断しての購入です。私の考え方などを伝えるツールとして本の方が効率的です。ただし、本は、よほど売れないと商売にはまったくなりません。赤字と言ってもよいくらいです。

さて、先日は共著『インテリジェンス用語事典』を出しました。辞典ではなく事典であるので、読み物として読んでいただいても面白いと思います。編著は樋口敬祐さんが担当しました。自分の執筆に加えて、私と志田さんの執筆をチェックして修正され、全体の構成を考えられたので大変な労苦であったと思われます。

樋口さんは長年、インテリジェンスの学術研究をされており、私の先輩ですが、組織での再任用を継続されていたので、昨年65歳で定年されました。今は、大学で講師もされています。今後の活躍を祈念します。

私の方は自衛隊を退官して早7年(55歳で定年)になります。インテリジェンスをビジネスパーソンにどう伝えるかがテーマですので、樋口さんとはアプローチや書き物はかなり違います。志田さんは沖縄県にある名桜大学の准教授であり、こちらはバリバリの学者です。それぞれの知識によるコラボで、拓殖大学大学院教授の川上高司先生の監修のもとで著書が完成しました。

本来ならば、各用語を大項目にするか、中項目にするか、小項目にするのかなど侃々諤々の議論をするはずが、コロナ禍の影響でできていません。そのため、完成度としてはイマイチ感もありますが、初のインテリジェンス用語事典ということに意義があると思います。ご愛読いただくと嬉しいです。

武器になる「状況判断力」(9)

軍隊式「状況判断」は軍事合理性と米国の国情から生まれた

□はじめに

 コロナの新規感染者数も次第に下降傾向にあるようです。若者に対するワクチン接種が拡大した成果でしょうか。このまま一挙に収束することを願っています。

 

ところで前回の謎かけの答えです。信号機の赤色は危険信号なので最も重要です。だから目立たなければなりません。仮に赤信号が左側、すなわち歩道側にあったら木の陰に隠れて見えづらくなります。また、日本の車両は左側通行です。そのため、進行方向に向かって右側、つまり中央部の方が良く見えます。

ここで重要なことは、仮にこのような理由を発見した時、「では、右側通行の米国はどうか?」という新たな疑問を持つことです。なお、米国の信号機は進行方向に向かって左から「赤、黄、青」の順番です。

 

今回の謎かけは、「大阪ではエスカレーターの右側に立ち、東京では同左側に立つのは、なぜか?」です。皆さん、この事実をご存じでしたか?

▼状況判断は旧軍教範にもある

前回は軍隊式「状況判断」について解説しましたが、わが国にも戦前から「状況判断」の概念は存在していました。明治期に作成された公開教範『野外要務令』では、「情況を判決するには……」との条文があり、また別の条文では「情況判断」という用語も確認できます。

大正期の教範『陣中要務令』では、「情況を判断するに……」との条文や「およそ指揮官の決心は任務、地形、敵情、我が軍の状態等を較量(こうりょう)し、周到なる思慮と迅速なる決断とを以て、これを決するものにして……」との条文があります。

昭和期の教範『作戦要務令』でも、「指揮官はその指揮を適切ならしむるため、たえず状況判断(※情況ではなく状況になった)しあるを要す」とあり、「指揮官は状況判断に基づき、適時、決心をなさざるべからず。状況判断は任務を基礎とし、我が軍の状態・敵情・地形・気象等、各種の資料を収集較量し、積極的に我が任務を達成すべき方策を定むべきものとす。」と規定されています。

つまり、任務、我が状況、敵情、地形・気象(地域)の4つの要因を考察して状況判断し、その上で指揮官が決心を行なうという基本理念は戦前から確立されていたのです。

なお、これら教範の源流は『ドイツ式野外要務令』であるので、「状況判断」は、多くのほかの軍事思想や軍事原則とともに当時のプロシアから入ってきたといえます。陸軍大学の教壇に立ったメッケル少佐もおそらく「状況判断」について学生に講義したことでしょう。

▼状況判断の考え方は軍事合理性に基づく

ただし、状況判断についての上述は特筆すべきことではありません。BC500年頃(今から2500年前)に兵法書『孫子』を著した孫武は、「彼(敵)を知り、己を知れば百戦危うからず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず敗れる」、「彼を知りて己を知らば、勝ちすなわち殆うかず。地を知り、天を知れば、勝ちすなわち窮(きわま)らず」と言っています。つまり、戦いに勝利する(任務)には、敵、我、地形・気象の要因を認識することが重要だと説いています。

『孫子』の日本流入は、一説では8世紀に遣唐使の吉備真備(きびのまきび)が唐から持ち帰ったとされています。つまり、プロシアから軍事思想を輸入したことにかかわらず、我が国では『孫子』の伝承や国内合戦の体験を通じて、任務を基礎に我、敵、地域の3つの要因について状況を判断し、決心していたのでしょう。

要するに、状況判断の基本理念は軍事合理性から誕生したと言えます。

▼米軍は「状況判断」の手順を大戦前に確立した

しかしながら、『作戦要務令』などには状況判断をどのような手順で行なうのかまでは記されていません。だから、旧軍は状況判断とは何かということや、その重要性は理解していたものの、作戦の構想や計画を立てるために指揮官や幕僚が状況判断を使いこなす態勢になっていたとは言えません。

 

他方、米軍は第1次世界大戦後、英国、ドイツなどの教範を基に、これに第1次世界大戦の教訓を加味してマニュアルの整備を開始します。1921年、米陸軍は『Operations』(FM-3)を制定し、そこには「戦いの9原則」などが記述されていました。これが自衛隊の『野外令』の基になったことはすでに述べたとおりです。

1932年の米陸軍教範『Staff Officers Field Manual』(FM101-5)では「状況判断」の5段階の思考手順(アプローチ)を規定しました。同教範の1940年改訂版から、その項目を列挙してみましょう。

1. Mission(任務)

2. The situation and possible lines of action(状況および行動方針)

 a Consideration affecting the possible lines of action(行動方針への影響要因)

 b Enemy capability(敵の可能行動)

 c Own lines of action(我が行動方針)

3. Analysis of possible lines of action(行動方針の分析)

4. Comparison of own lines of action(我が行動方針の比較)

5. Decision(決定)

以上のように、賭け(ゲーム)の理論を適用して、意思を有する敵との闘争を推論して最良の選択を行なう論理的な思考手順が規定されています。

米軍は我が国と太平洋戦争を戦う以前から、このような「状況判断」の論理的な思考手順を確立していました。さらに思考手順をマニュアル化し、それを誰もが理解できるように可視化し、それに基づいて教育訓練を行ない、多くの指揮官・幕僚に普及する努力をしていたのです。

▼米軍は情報マニュアルも整備

太平洋戦争の敗因の1つとして取り沙汰される情報についても、米軍は大戦以前にマニュアルを整備していました。旧陸軍将校で戦後に陸上自衛隊に入隊した松本重夫氏は、米軍マニュアル『Military Intelligence』を基に陸上自衛隊の「作戦情報」教範を作成しますが、松本氏は旧軍の情報に関して次のように嘆いています。

「私が初めて米軍の『情報教範(マニュアル)』と『小部隊の情報(連隊レベル以下のマニュアル)』を見て、いかに論理的、学問的に出来上がっているものかを知り、驚き入った覚えがある。それに比べて、旧軍でいうところの“情報”というものは、単に先輩から徒弟職的に引き継がれていたもの程度にすぎなかった。私にとって『情報学』または『情報理論』と呼ばれるものとの出会いはこれが最初だった」(『自衛隊「影の部隊」情報戦秘録』)

また、松本氏は「情報資料と情報を峻別することが重要である。情報資料を情報に転換する処理は、記録、評価、判定からなり、いかに貴重な情報資料であっても、その処理を誤れば何らその価値を発揮しない」と述べています(前掲書)

▼旧軍は原理・原則を可視化する発想に欠けていた

情報に関する原理・原則書は戦前の日本にもなかったわけではありまん。1928年制定の『諜報宣伝勤務指針』(ただし、公開教範ではなく極秘文書)では、情報の原理・原則、諜報員の徴募、諜報網の展張、諜報活動の実施要領などが詳細に記されています。

これに関して、当時、陸軍中野学校で『諜報宣伝勤務指針』を基に情報教育を受けた平館勝治氏(乙I長期、二期生) は、次のような興味深い感想を語っています。

「私が一九五二年七月に警察予備隊(後の自衛隊)に入って、米軍将校から彼等の情報マニュアル(入隊一か月位の新兵に情報教育をする一般教科書)で情報教育を受けました。その時、彼等の情報処理の要領が、私が中野学校で習った情報の査覈(さかく)と非常によく似ていました。ただ、彼等のやり方は五段階法を導入し論理的に情報を分析し評価判定し利用する方法をとっていました。それを聞いて、不思議な思いをしながらも情報の原則などというものは万国共通のものなんだな、とひとり合点していましたが、第四報で報告した河辺正三大将のお話を知り、はじめて謎がとけると共に愕然としました。ドイツは河辺少佐に種本(筆者注、『諜報宣伝勤務指針』の元資料とみられる)をくれると同時に、米国にも同じ物をくれていたと想像されたからです。しかも、米国はこの種本に改良工夫を加え、広く一般兵にまで情報教育をしていたのに反し、日本はその種本に何等改良を加えることもなく、秘密だ、秘密だといって後生大事にしまいこみ、なるべく見せないようにしていました。この種本を基にして、われわれは中野学校で情報教育を受けたのですが、敵はすでに我々の教育と同等以上の教育をしていたものと察せられ、戦は開戦前から勝敗がついていたようなものであったと感じました」(拙著『情報分析官が見た陸軍中野学校』)

繰り返しになりますが、米軍は情報の原理・原則などを誰もが容易に理解できるようにマニュアルに落とし込み、可視化し、教育訓練によって普及化していました。他方の日本軍は、教範を「保全、保全」と言って一部の者の“宝物”のように扱い、官民の英知を結集して、実践的理論として確立することはなく、教育訓練を通じて普及することも十分ではありませんでした。

要するに、日本軍は原理・原則を可視化して普及する発想に欠けていたのです。この点が、米軍と日本軍との勝敗を分けた根本原因だと筆者は考えます。

▼米軍はなぜマニュアル化を重視したのか?

米軍がマニュアル化を重視するのは、多民族国家どの米国の国情に起因するものであると考えます。

それに加えて、当時、次のような背景があったようです。『勝つための状況判断学』(松村劭著)から一部抜粋し、要点を整理します。

「1930年代に入り、第一次世界大戦、米国は戦争の歴史から遠ざかっていく中、軍人の老齢化が進んでいた。そこで、ドイツや日本などの関係が緊張化する状況下、米軍は民間企業の中から優秀な人材を将校として養成することにした。その際、「状況判断」の能力をつけさせることが喫緊の課題となり、定型の思考方法が整理された。当時、旧陸軍が参考にしたドイツ軍もフランス軍も『目的に寄与するためには、何をしなければならないか』を考察し、それを達成する方法を経験則に当てはめて実行要領を定め、妨害する敵と戦い、戦闘環境を排除するという『演繹法的思考法』を使っていた。一方、英軍だけは『遠くの目標に向かって何ができるか』の選択肢をかき集めて、最も容易な選択肢を選択するという『帰納法的思考法』を使っていた。そこで、米陸軍参謀本部は学者を集めて状況判断の思考方法を考察し、それをマニュアル化した。これは、前段で『何をなすべきか』(演繹法)を考え、後段で『何ができるか』(帰納法)を考える方法で、命題、前提、分析、総合、結論という五段階からなる。一般的には『演繹的帰納法』と言われる思考過程である」(以上、『勝つための状況判断学』の記述を筆者が整理)

つまり、米軍は独仏軍と英軍の思考法を融合させ、独自の思考法を開発しました。ここには、さまざまな利点を取り入れることが可能な多民族国家米国の強みを見る気がします。

他方、日本は「阿吽(あうん)の呼吸」が通じ、「徒弟制度」が伝統的に重視される社会です。宮大工や寿司職人などは師匠に付いて、長い間の修行の中で、自主的試行錯誤を通して“技”を会得するとされます。人まねでは通用しない、名人や超一流といわれる人の技能養成はそうあるべきかもしれませんが、軍隊や多くの企業では、少数の一流人を生み出すことよりも、むしろ全体的な技能レベルの底上げが重要となるのではないでしょうか。そのためにはマニュアルによるノウハウの可視化が重要だと考えます。この点に関しては、わが国は米国あるいは米軍から学ぶべき点があると考えます(もちろん、これだけではダメですが)。

米軍が開発した状況判断の思考過程の手順は、自衛隊のみならずドイツやフランスの軍隊、米国と同盟関係にあるカナダ・オーストラリア・韓国の軍隊もこの手順を学んでいます。米軍は世界各国から軍事留学生を迎えて入れています。ほぼ世界の主要国軍は同じような考え方を取り入れていることになります。

米軍のノウハウはビジネス界にも波及しているので、経営のグローバル化が進展している状況下、わが国のビジネスパーソンも米軍式「状況判断」を理解することは有益だと考えます。

(つづく)

『米軍から見た沖縄特攻作戦』の読後感

出版元から献本していただきました。早速、拝読したので読後感を載せておきます。

本書は、太平洋戦争末期の沖縄戦での日本軍戦闘機と米軍戦闘機およびレーダーピケット(PR)艦との戦いの日誌です。
 序章から第二章までは、レーダーピケット任務や戦闘哨戒任務(CAP)および沖縄戦、日本軍の神風(しんぷう、米軍は「カミカゼ」と呼称)を解説し、第3章から第7章までは、沖縄戦でのPR任務が開始された3月24日(沖縄侵攻開始の8日前)から、終戦の8月15日までの戦闘日誌です。第8章は、なぜ米軍PR艦が損害を受けたのかの原因を探っています。
 本書は8月27日発売ですが、早くもアマゾン軍事部門で売れ筋第1位(8月29日現在)になっています。おそらく、旧軍の沖縄戦特攻作戦に関する米軍側の初の公開資料の資価値を多くの戦史家や軍事専門家が理解しているためだと考えます。

特攻隊隊員は帰還していないので、実際にどのような空中戦闘が行われたのかは日本側資料では知ることはできません。よって歴史検証が甘くなり、今日では特攻作戦に関して多くの認識誤りがあります。

本書の帯では、「カミカゼ攻撃、気のくるった者が命令した狂信的な任務ではなかった。アメリカ人に日本侵攻が高くつくことを示して、侵攻を思い止まらせる唯一理性的で可能な方法だった」との作者(米国人歴史研究家、元海兵隊員)の意見が述べられています。実際我々の多くは、特攻隊が無謀に敵の空母や戦艦に体当たりして、華々しく玉砕したかのように認識しています。ここには合理性を欠いた精神論を排斥しようとの教訓も付随しています。しかしながら、本書を読むことで、目標は沖縄周辺に配置されていた21箇所に配置されたレーダーピケット艦隊(駆逐艦、各種小型艦艇)であることが認識できます。レーダーピケットとは、敵の航空機や艦艇をレーダーによって索敵することを主目的に、主力と離れておおむね単独で行動し、敵を警戒します。しかも駆逐艦などの小型艦艇であるため、爆撃等に対する防護力は脆弱であり、戦闘機の体当たり撃破の効果が高くなります。

また、敵のレーダー機能を潰すことは、現代戦では常套手段ですが、日本軍はこうした戦いの原則に則り、敵の目と耳を潰す〝麻痺戦〟を試みたのです。
 すでに戦況が悪化してわが国国力が衰退していましたので、特攻作戦は戦略的劣勢の回復には繋がりませんでしたが、作戦的には多くのPR艦艇を撃破し、米海軍に深刻な打撃を与えました。特攻作戦に是非はいったん脇に枠として、本書を読むことで神風特攻作戦が自棄になった自殺行為ではないことが理解できます。
 個人的意見ですが、戦後のわが国の戦史研究や戦史著書は「失敗か、成功か」のどちらかの大前提で、失敗の原因を追及することばかりに集中している気がします。
 1935年5月のノモンハン事件も失敗の事例として取り扱われることが多々ありますが(ソ連の大戦車軍団の前に日本陸軍は大打撃を受けたというのが定説)、最近になった公開されたソ連の情報資料によれば、日本は少ない戦力でありながら、対戦車戦闘ではソ連よりも優勢であったとの説もあります。

本著もそうですが、商売主義に影響を受けた日本著書とは異なり、外国著書の翻訳本には実に浩瀚で真面目なものが多く、多くの知見を得ることができます。外国著者の研究を多くの読者が支持しているところに国家としての力量を感じずにはいれません。
 優れた著書である『失敗の本質』なども、やはり本著の米国側の資料で再評価することで認識を改めることになるかもしれません。たとえば、同著では、「大艦巨砲主義」から早く脱却して「航空主兵主義」になれば勝利できたかのように理解できる記述があります。
  しかし、本著を見ると、米海軍がレーダーと連携した防空戦闘機を多数準備していた状況がうかがえます。その真剣な状況を踏まえるならば、失敗の本質は上記ではなかったという結論になるかもしれません。

そのような視点に立った、優れた外国文献である本著をじっくりと読まれることを推奨します。

武器になる状況判断力(8)

米軍式「状況判断」の内容

□はじめに

 オリンピックでは日本選手がたくさんのメダルを獲得しました。また、陸上種目ではメダル獲得はなかったものの、中長距離の若手選手が日本記録を連発し、将来への希望を抱かせました。

 しかし、オリンピック開催の是非や成否をめぐっての議論は止みません。民主主義国家ではさまざまな意見があってしかるべきですが、個人の素直な意見というよりも、マスメディアやSNSなどを経由してのバイアスがかかった意見です。だから、国民の「多数意見」あるいは国家の「全体意志」は奈辺にあるかについて無性に知りたくなりますが、それは叶わぬ願いのようです。

 さて、今回の謎かけは「日本の信号機は進行方向に向かって左から「青、黄、赤」となっていますが、それはなぜか?」です。

▼軍隊式「状況判断」とは?

 これまで、「状況判断とは何か?」「状況判断力は養成できるのか?」などについて解説してきました。これから米軍や自衛隊などで採用されている状況判断を軍隊式「状況判断」と呼称し、その思考手順について解説します。

 まずは、米軍の「フィールドマニュアル」の記述内容を紹介します。ただし、本連載では米軍マニュアルそのものを理解することが目的ではありません。

よってマニュアルの内容はざっと要点のみを述べ、その後、国際情勢判断や、一般社会やビジネスの場などで汎用できるよう筆者独自の解釈を加えて解説します。

 なお、自衛隊教範『野外令』でも、状況判断の思考手順を記述していますが、こちらの方は部内限定となっています。ただし、その内容の本質部分は米軍マニュアルとまったく同じです。

 そもそも各国軍の状況判断の思考手順はほぼ共通です。それにより言語や文化などが異なる各国の軍隊の連合作戦を可能にしていると言っても過言ではありません。

 軍隊式「状況判断」の思考手順は少々複雑ですが、要するに、目的と目標(戦略)の確立と、方法(戦術)の案出方法を、なるべく順序立てて論理的に考えるということに主眼があります。あまり枝葉末節にこだわらず、大局的な理解に努めて下さい。

▼米軍が採用する「状況判断」の思考法

 1984年の米軍マニュアル「FM101-5」に基づき、「状況判断」の思考手順を述べます。なお『勝つための状況判断学』(松村劭著)では、米陸軍の「状況判断」の思考手順を簡潔に整理していますので、同書を適宜に参考にします。

1 任務(※)

 任務を分析して、具体的に達成すべき目標とその目的を明らかにする。任務は通常、目標と目的をもって示される。分析の結果、具体的に達成すべき目標が2つ以上ある場合、優先順位をつける。

2「状況及び行動方針」

(2a)状況

【ア】地域の特性

 我が任務に関係する作戦地域の気象(weather)、地形(terrain)、 その他(other    factors)を要因として考察し、作戦地域の状況を認識する。

【イ】敵の状況

 敵の配置(Dispositions)、編組(Composition)、戦力( Strength)、重要な活動(Significant activity)を把握し、特性および弱点(Peculiarities & weakness)を明らかにする。この際、当面の敵のみならず増援兵力、火力支援、航空支援、NBC(核、生物、化学)兵器などの状況に注意する。

【ウ】我の状況

 敵の状況把握に準じて我が状況を認識する。この際、上下級の部隊、隣接する友軍等の現況を認識する。

【エ】相対的戦闘力

 彼我の一般的要因、軍事的要因を定量的、定性的に比較し、さらにこれらが地域の特性によってどのような影響を受けるかを考察し、考察した項目別に彼我の強みと弱みを一表で表示するなどに留意する。

(2b)敵の可能行動の列挙

 我の任務達成に影響するすべての可能行動を列挙する。このため、任務、地域の特性、敵情、我が部隊の状況を踏まえて、敵が能力的に取り得る行動を列挙する。次いで、列挙した行動の場所・時期・戦法などを考察する。次いで、我が任務にあまり影響を及ぼさない可能行動は排除し、我が任務への影響度の差の少ないものは整理・統合する。

 敵情の分析や敵の可能行動の列挙は、通常は情報幕僚が「幕僚見積(情報見積)」として実施する。情報幕僚は自らの判断結果を指揮官に具申し、これを指揮官が総合的に判断する。指揮官は情報幕僚の判断を採用することもあれば、拒否することもある。さらに敵情の認識を深化させる、また幕僚見積のやり直しを命じることもある。

(2c)我の行動方針の列挙

 敵の可能行動を踏まえて、我が任務を達成する行動方針を案出、列挙する。指揮官は作戦幕僚に1つか複数の行動方針を示し、作戦幕僚は指揮官の指針に基づいて、さらに行動方針を案出する。指揮官は作戦幕僚が提出した行動方針を採用、拒否、変更(修正)する。

 行動方針には、行動の形態(攻撃、防御など:WHAT)、行動開始および完了の時間(WHEN)、行動する場所(防御担当地域、 攻撃の一般方向など:WHERE)、利用可能な手段(機動の方式、隊形、核および化学攻撃の採用など:HOW)、行動の理由(WHY)を状況に応じて含める。これらの内容をどの程度まで詳細に明記するかは指揮官の判断による。

3 各行動方針の分析

 敵の可能行動が我の行動方針どのような影響を及ぼすかを考察する。このため、敵の可能行動と我の各行動方針を組み合わせて(戦闘シミュレーションの実施)、戦況がいかに推移し、戦闘の様相がどうなるかなどを考察する。

 分析を経て、我の各行動方針の特性や問題点が浮き彫りする。さらに、これらを踏まえて我の各行動方針の優劣を比較して、その妥当性や効果性などの評価を行なうとともに問題点に対する処置、対策を明らかにする。

 分析を行なうことで、行動方針を比較するための要因を明らかにしていく。要因は、地域の特性、相対戦闘力、敵の可能行動などから、我が行動方針に重大な影響与及ぼす要因を選定することになる。

4 各行動方針の比較

 「各行動方針の比較」と同時並行的に実施する。比較のための要因の重みづけ、とくに重視する比較要因(加重要因)を明らかにする。

 次いで、要員が各行動方針に及ぼす影響を考察し、比較要因ごとに最良の行動方針を判断し、最後に総合的に最良の行動方針を選定する。

5 結論

 選定した行動方針に所要の修正を加えて、1H5Wのうち所要の事項を定める。行動方針の決定が事後の作戦計画の構想となる。

(※)米軍マニュアルでは「状況判断」の思考手順の第1アプローチは、「mission」である。これは翻訳すると「使命」となるが、「使命感」などの言葉にみられるよう、日本語の使命の意味は曖昧で、米軍の「mission」の意味とは異なる。「mission(使命)」という用語は、米軍の意思決定では特別の意味をもっており、米軍では「mission」を「直属上官の全体計画+指揮官の任務」と定義している。「直属上官が自ら選んだ目標+指揮官の与えられた目標」と言い換えることもできる。あるいは、「使命(mission)は、「目的(purpose)と任務(task)からなり、取るべき行動とその理由が明確に定義されたもの」(堂下哲郎『作戦司令部の意思決定』)とも定義できる。一方、米軍では、「任務(task)」は「指揮官の与えられた目標」と規定している。(アメリカ海軍大学『勝つための意思決定』)このように、米軍の「mission」と「task」には差異があるが、陸上自衛隊の状況判断などでは「使命」を使わず(旧軍もそうであったが)、「使命分析」ではなく「任務分析」を使用する。ただし、ここで使用する任務の意味は「task」ではなく「mission」に相当する。よって、「○○をやれ」という単なる命令・指示ではなく、「上級指揮官が示す『なぜやるのか』という目的(purpose)を含んだ全体計画(構想)と、それに基づいて下級指揮官に示された目標を含んだ概念であることを理解する必要がある。

(つづく)

武器になる「状況判断力」(7)

センスを高める秘訣-暗黙知を形式知に置き換える

    

□はじめに

皆様こんばんは。「武器になる状況判断力」の7回目です。

前回の謎かけは、「交通事故死亡者数で愛知県は、2016年から2018年まで全国1位、2019年から2020年は全国2位です。なぜ愛知県では死亡事故が多いのか?」でした。

その答えは「都道府県別の車両数が愛知県は最も多いから」です。「愛知県の運転手は気が荒い」と答えた人は正解ではありません。車10万台あたりの交通事故死亡者数では愛知県は全国的に下位です。統計数字にはよくよく気付けなければ、誤った判断をするという一例です。

前回は、パイロットを例に挙げて、状況判断力は養成できるということを解説しましたが、今回は消防士を例に、センスを向上させるための秘訣を考えてみたいと思います。なお、今回で「武器になる「状況判断力」」の第一章は終わります。第二章は「軍隊式「状況判断」の思考手順」を解説します。

  • 冷静な状況判断力が必要に消防士

 消防士もパイロット同様に高度な状況判断力を必要とします。消防士に向いている資質、性格、適性などについてネット検索しますと、「ハードな体力」、「正義感」、「使命感」などともに「冷静な状況判断力」という表示に接します。

消防士は危険な状況の中で、一刻一秒を争う生命の救出作業に携わるのですから高度な状況判断力が求められるのは当然です。

しかし、正義心だけで、自らの命を顧みず、無鉄砲に火の中に飛び込んでくことは勇気ある行動ではありません。現場を混乱させるだけで、チームに迷惑をかけることになります。だからこそ、周囲の状況をみながらの冷静な状況判断力が必要となります。

  • 某消防隊長の咄嗟の状況判断力

ゲーリー・クライン『決断の法則』では、状況判断に関するさまざまな事例を扱っています。その中で、次のような、某消防隊長の話がでてきます。

「ある消防士のチームが火災現場に駆けつけ、火元とおぼしき台所で消火作業を始めた。ところが放水を初めてすぐに消防隊長は自分でも分からないままに「早く逃げるんだ」と叫んでいた。ちょうど全員が退去した直後、床が焼け落ち、間一髪でチーム全員の命が救われた。

実は、火元は一階の台所ではなく、消防士たちが立っていた床の真下の地下室であった。もし隊長が叫ばなければチーム全員は地下の火の渦に巻き込まれたのである。」(『決断の法則』から筆者が抜粋、再編集)

▼なぜ消防隊長は咄嗟に正しい状況判断ができのか?

では、隊長はどうしてこのような咄嗟の状況判断ができたのでしょうか。

最初は隊長も、なぜ咄嗟に適切な判断が下させたのか自分でもわかりませんでした。隊長は言いました。「危険の第六感がした。でも、「何かがおかしい」とは感じたが自分でもどうしてあのように叫んだのかもわからない。」

「どうして、あのような絶妙なタイミングで避難の指示が出せたのですか?」と尋ねる隊員に隊長は次のように答えました。

「正直言って、オレにもよく分からない。神秘的だね。強いて言えば直観かな。すぐさま退避しないとやばいということを、直観が教えてくれたんだ」

隊員は「いつか、あんなにすごい直観が、われわれにも備わるんでしょうか」と言いました。そこで、隊長は自分が突然得た直観を「隊員に具体的に教えられるのか、具体的に教えられればすばらしいだろう」と考えたのです。

結論から言えば、このような直観は、隊員が具体的に学ぶことは可能です。なぜならば、「直観は、決して神秘的なものではなく、科学的に説明できるから」北岡元『速習!ハーバード流インテリジェンス仕事術―問題解決力を高める情報分析のノウハウ』)です。

しばらくたって消防隊長は、3つの「なんとなく変だ」と思っていたことがある、と言い出しました。

  • あれだけの放水をしながら、火が弱まらないのは、何となく変だ。
  • キッチンはそれほど広くない。その割に火災が発する熱があれだけ高いのは、何となく変だ。
  • あれだけの高熱を発する火災の場合には、もっと火が燃えさかる音がするはずなのに、あれだけ静かなのは何となく変だ。

(前掲、北岡)

直観とは広範かつ高速な「パターン認識」が原動力になって起きます。つまり、過去の経験から潜在意識に蓄積された「何となく変だ」という「パターン認識」が極めて高速に行われることによって直観が生まれます。

上述のように、隊長の頭の中で「この程度放水すれば火はこの程度になる」、「この程度の広さでの火災なら、発生する熱はこの程度になる」というような、過去の経験により蓄積された情報が呼び起こされ、それが瞬時の答え、すなわち判断を導き出したのです。

ただし、無意識の状態で起こるので自分では直ぐに説明できません。しかし、冷静になって考えれば、「パターン認識」をいくつかに分解して科学的に説明できるのです。

ここに第六感であるク・ドゥイユの本質と、それを養成する可能性を見出すことができます。多くのセンスの正体は実は、経験、学習、訓練によって潜在意識の中に蓄えられた「パターン認識」であるのでしょう。すなわち、クラウゼヴィッツが述べるように経験と教育の積み重ねによって、ク・ドゥイユは向上すると言えるのではないでしょうか。

▼直観を可視化する

日ごろ良く使う「直観」という言葉の本質はなんでしょうか? 「専門性と経験に裏打ちされた直感なのか?」それとも「感情的な直感なのか?」「なぜ自分はこう感じたのか?」など、「なぜなぜ思考」を用いて「なぜ?」をどんどんと掘り下げていくと、直観の「言語化」がなされます。

野球の長嶋監督は天才肌です。選手時代、なぜ自分があの場面で打てたのかの説明は得意ではなかったようです。監督になってからも、「なぜあの場面であんな判断をしたのか」の説明に窮するところがありました。人々は監督の判断を「カンピュータ」と言って褒めたり、揶揄したりしていました。

一方の落合監督は、自分がなぜ打ってたのか、打てなかったのかを言葉で論理的に説明しています。引退して、現役の野球選手がなぜ打てなかったのかなどを実に論理的に解説しています。

落合監督は、投手が投げるボールが捕手のミットに収まるわずか数秒間の自分の打撃を振り替えることで、無意識を意識、そして言語に変換しているのでしょう。ちなみに落合監督は試合前にはボールとバットの当たる角度の調整だけに集中したという逸話があります。

今を時めく大リーガーの大谷翔平選手は、小学3年生になる直前から「野球ノート」をつけています。そこには、大谷選手が感じた「良かったこと」「悪かったこと」「目標(これから練習すること)を記しています。この簡潔な可視化が、繰り返しで身に着ける技術と一体となり、大谷選手のスキルや状況判断力を向上させてきたのだと考えます。

東京オリンピックの女子レスリング50kg級で金メダルを取った須藤優衣(すさいきゆう)選手に関する記事に感動すら覚えました。須崎選手は全相手から1ポインも奪われないパーフェクト勝利という偉業を達成しました。

「決戦前、相手の孫亜楠(中国)を〝丸裸〟にした。「金メダルを取るために、ここまでやるかってくらい研究し、対策しました(須崎)。相手の特徴に加え、スタートからの構え、手と足の位置、どう攻めてポイントを取るかなどの要点を文字でまとめた。それを受け取った吉村祥子コーチは「私が書き出していたものとすべて一致」と証言。……」(東スポWeb 2021/08/08)

つまり、試合では相手の攻撃を受けて、咄嗟に状況判断して、まるで激流が岩場を巧みに潜り抜けるがごとく、臨機応変かつ感性的に戦っているようであっても、そこには勝つための〝文字による可視化〟があったというのです。

このように成功者の多くは、直観を可視化する、言語化することで、咄嗟の状況判断に必要なセンスを自然と向上させているのでしょう。

▼科学技術によって可視化領域は拡大

400メートルハードラーで、世界選手権で二度も銅メダルを獲得した為末大(ためすえだい)氏は、東京大学経済学部教授の柳川範之氏との対談で次のように述べています。

「……私たちの現役の頃には取れなかった身体データが、今はいろいろな手法で取れるので、データをもとに選手に説明する必要があります。ですから、データの扱い方が分からないコーチだと、指導していくのが徐々に難しくなってきているような側面もあります。…」(10ⅯTV)

これは、従来は勘に頼っていたコーチングが、科学技術の発展よりデータ活用してのコーチングへと転換してることを示唆しています。つまり、スポーツの分野では、過去には潜在的であったものがどんどん可視化され、言語化されています。

「おばあちゃんの知恵袋」は現代でも役に立つ知識が満載です。おばあちゃんは、孫になぜそうなるかを理論的に説明はできませんが、昔からの言い伝えや先人からの言い伝えを体現し、実際に有益であることは知っています。実は、これも物理的、化学的に説明できます。仮に、言葉で「なぜ」を説明できたら、おばあちゃんの知恵はより広く、迅速に伝わることでしょう。ここにも可視化の効能を認識することができます。

  • 暗黙知を形式知に置き換える

高度で瞬時の状況判断が求められる場面では、たしかにセンスや直観、あるいはク・ドゥイユ(瞬間的洞察力)というのが必要です。これらは、ナポレオンが言うように、たしかに先天的要素もあるかもしれませんが、その多くは努力して蓄積された経験なのだと私は考えます。

人は誰しも、直前の情報や周囲の特別な状況に影響され、しばしば冷静的な判断を失います。そのため、経験という暗黙知を形式知に置き換える、つまり思考過程の手順を言語化、マニュアル化しておく必要があります。実は、後で説明する軍隊式「状況判断」は頭の中で行われている思考作用を書き出すという行為なのです。

可視化すること、つまりマニュアル化することで、組織としての共通意識が生まれ、個人の「なんとなく」が明確化され、チームや個人の状況判断力を確実に高めることができると考えます。特に、マニュアル化による共通意識の下での学習や訓練がチーム全体の状況判断力の強化を可能にすると考えます。(つづく)

武器になる状況判断力(6)

□はじめに

「武器になる状況判断力」の6回目です。

 前回の謎かけは、「将棋には王将と玉将の二つがある。上位者が王将を使い、下位者が玉将使う。もともとは一つであったが、どちらが先にあって、後から誕生したのはどちらか?」です。

 答えは、「玉将です。歩兵があるので王将があると思いがちです。他方、金将と銀将があります。ほかに将のつく駒はありません。金、銀はいずれも宝物ですが、だとするとさらに高価な宝物といえば玉(ぎょく、ひすい)ということになります。なお玉将しかなかったものを王将と玉将に分けたのは豊臣秀吉であるとの逸話があります。

 そもそも、王様と将軍とは異なるので、それを二つ合わせるのもおかしいと思います。

 事象の類似性に着目する思考法をアナロジー思考と言い、未来を予測するための思考法です。これには過去の類似性に着目し、現状から未来を予測する方法と、他の領域の先行する類似性に着目し、未来を予測する方法があります。興味があれば、拙著の『未来予測入門』(*)をお読みください。

 今回の謎かけは、「交通事故死亡者数で愛知県は、2016年から2018年まで全国1位、2019年から2020年は全国2位です。なぜ愛知県では死亡事故が多いのでしょうか?」

 さて前回は今日の状況判断の重要性の高まりについて解説しましたが、今回は、状況判断力は養成できるのかについて解説します。

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▼状況判断力はスキルかセンスか?

ビジネスの世界では「スキル」か「センス」かという議論があります。戦略・戦術、インテリジェンスを語る際にも同様の議論があり、ここでは「アート」か「サイエンス」かという喩えがよく用いられます。スキルはサイエンス、センスはアートに相当します。思考法については論理的思考法と創造的思考法(直観)がありますが、前者はスキルで後者はセンスに該当します。

スキルは分解して数値化・具体化できます。たとえば、学力はスキルなので算数、国語、社会などに分類でき、英語はTOEICで何点といったように数値化できます。しかし、服装センスや人間性などは数値化・具体化できません。大衆を魅了する、異性にモテするのは総合的なセンスがあるというほかありません。

このような両者の違いから、スキルは後天的であって養成が可能とされています。企業などがKPI(重要業績評価指標)などを用いて、社員の能力を分解・評価し、それぞれの指標を定めて人材育成を行なうのはスキルの養成です。一方、センスは先天的なもの、総合的なものであり、センスを養成する確率的な方法はないと一般的によく言われています。

経営者には一般的にスキルよりもセンスが重要であり、社員はスキルが重要とされます。そして、しばしば養成が困難であるセンスをいかに養成するかが論じられます。

▼状況判断力を分解する

では、状況判断力はセンスかスキルのどちらに属するのでしょうか? まず状況判断が統率や指揮の要素であるという視点から考察してみましょう。

統率は統御と指揮に分かれます。統御は組織内の各個人にやる気を起こさせる心理工作であり、指揮官の個性、人格などが影響することが大きいのでセンスです。これには形になった養成法がありません。

一方の指揮は、状況判断、決心、命令、監督などに分類できます。また、米陸軍などがマニュアル化した状況判断のアプローチは、敵の可能行動と我の行動方針を掛け合わせて、賭けゲームの理論を適用して行なう論理的思考法です。

だから、指揮は統御との対比ではスキルです。そして指揮の一要素である状況判断もスキルと言うことができます。だからか、軍隊では戦術教育などを活用して、状況判断が必要な場面を想定し、それを学生に付与して、時間内に判断と決断を行なわせ、それに基づく計画や命令の作成などの訓練を通して状況判断能力や指揮能力を訓練します。

▼状況判断にもセンスが重要

しかしながら、状況判断にセンスの要素がないわけでありません。状況判断の基礎である状況把握に必要な情報の収集だけをとっても〝情報センス〟との言葉があるようにセンスが必要不可欠です。

また、実際には過去の多くの名将は、戦略眼あるいは洞察力ともいえる瞬間的な状況判断力で苦難を乗り越えてきました。このような瞬間的な洞察力や判断力をフランス語で「クードゥイユ(Coupd’oeil)」と言います。ジョミニ中将は「どんなに優れた戦略計画を作れる将軍でも、クードゥイユがなければ戦場で敵を目の前にしたとき、自身の戦術理論を適用することはできない」(松村劭『勝つための状況判断学』)と述べています。

クードゥイユとは第六感、まさしくセンスなのです。第六感であるクードゥイユが養成できるかどうかについては意見の相違があります。ナポレオンは、この才は神から与えられた先天的なものと考えていたようですが、クラウゼヴィッツは、「この才は、先天的に決まるものではなく、経験と教育の積み重ねによって得られるもの」と述べています。

▼ハドソン川の奇跡とは

さて、センスはまったく養成できないのでしょうか?そもそもセンスとは何でしょうか?

高度な状況判断を必要とする職業といえば、真っ先に挙げられるのはパイロットではないでしょうか。坂井優基『機長の判断力』(2009年5月)の中で、2009年1月のチェスリー・サレンバーガー機長が行った「ハドソン川の奇跡」について書かれています。これは2016年に映画化されましたので鑑賞された方もいるかと思います。

 坂井氏の著書は「ハドソン川の奇跡」が起きたわずか4か月後に出版されたました。同事件が本書の刊行の流れを決定づけたと言えますが、坂井氏は常々、サレンバーガー機長と同じような修練を積んでいたから、このような著書を短期間に書き上げることができたのだと考えます。

 以下は同著からの抜粋です。

「2009年1月15日、ニューヨークのラガーディア空港を飛び立ったUSエアウェイズの旅客機1549便が両方のエンジンに鳥を吸い込みました。……エンジンの中心部に吸い込まれた鳥がエンジンの内部を壊し、その結果、両方のエンジンとも推力をなくしてしまいました。チェスリー・サレンバーガー機長は、両方のエンジンが故障したことを知ると、直ちにハドソン川に降りることを決意して実行しました。それによって乗客・乗員155名全員の命が助かりました。この事故では機長の決断と行動が大勢の人の命を救いました。どれ一つを間違えても大事故になった可能性があります。……まず何が一番素晴らしかったのかというと、離陸した元の空港に戻ろうとしなかったことです。機体も乗客も両方無事に着陸させたいというのは、パイロットにとって本能のようなものです。川に降りると決断した時点で、機体の無事は切り捨てなければなりません。

もし、このときに機長が離陸した空港に戻ろうとしていたら、途中で墜落して、乗客・乗員の命が助からなかったのみならず、燃料をたくさん積んだジェット機が地上に激突して、地上にいるたくさんの人も犠牲になったに違いありません。また、機長は着水場所にイーストリバーではなくハドソン川を選びました。……イーストリバーにはたくさんの橋がかかっており、もしイーストリバーを選んでいたら、橋に激突した可能性があります。さらに操縦方法の問題もあります。……着水時の速度も問題です。……これだけの判断をしながら機長は飛行機を止める場所までも選んでいました。このようなケースの際は、船が近くにたくさんいる場所に止めることが素早く救助してもらう鉄則です。今回はまさにフェリーがたくさんいるフェリー乗り場のそばに着水させています。……機長は全員の脱出を確認してから機内を二度見て回り、いちばん最後に自分が脱出しました。……これからどんなことが言えるのでしょうか。いちばん重要なのはよく準備した者だけが生き残るということです。グライダーの操縦を練習し、心理学の勉強をし、NSTB(National Transportation SafetyBoard、国家運輸安全委員会)のセミナーに参加し、日ごろから様々な状況を考えて、頭の中でシュミレーションしていたからこそできた技ではないかと思います。もう一つ重要なのは、切り捨てるという決断も必要ということです。もし飛行機もの乗客も両方救いたいと思えば、結果的に全てを失っていたはずです。……」

▼センスであっても養成はできる部分はある

この記事は「優れた状況判断は平素からの地道な修練の賜物である」ことを如実に物語っています。ただし、機長の優れた状況判断は論理的アプローチにより手順を追って行われたというよりも、咄嗟の総合的な判断であったとみられます。つまり、機長はクードゥイユあるいはセンスを発揮して状況判断を行ない、危機を脱し、乗客の命を救いました。

ここで注目すべきは、機長は常日頃から、身体を鍛え、グライダーのライセンスを取得し、起こり得る危機を想定し、危機が現実となった時に何を判断すべきかをイメージトレーニングしていたという点です。すなわち、常日頃からスキルを磨いていたからこそ、咄嗟のセンスが発揮できたのです。

物事や環境に対するすべての状況判断は論理的思考と創造的思考の併用よると言っても過言ではありません。「結局はセンスが大切」といって、一見小難しい論理的アプローチを一蹴し、感覚や直観だけに頼より物事を処理するではなく、意識して一定の論理的思考法や技法を取り入れることが、全部とは言えないものの相当部分のセンスを磨くことができると考えます。

すなわち、論理的思考法(スキル)の向上が創造的思考法(センス)を活性化し、その相乗効果で状況判断力が高まると考えます。

(つづく)

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状況判断の重要性─VUCA時代では状況判断力が一層重要

□はじめに

 皆様こんばんは。「武器になる状況判断力」の5回目です。
 ところで、前回の謎かけは「最近、石油価格が上昇しているのはなぜか?」でした。これは、インターネットなどで検索すると、「まもなくコロナ禍が終わり、今冬あたりから海外旅行が再開される。そのため航空運輸業が石油のストックに乗り出したから」という仮説に接します。

「なるほど、そうか!」と実に納得できる仮説ではありますが、1つの仮説に満足すると判断を誤ります。石油価格の変動には中東の政治情勢、米国や中国の戦略、ロシアのエネルギー戦略などさまざまな要因が複雑に絡んでいます。だから複数の仮説を立
てて、石油価格上昇という現象をもたらす要因やそれが織りなすシナリオを考察してみることが大切です。ここでの教訓は、1つの仮説で満足しない、決めつけないということです。
 次回の謎かけは、「将棋には王将と玉将の2つがある。上位者が王将を使い、下位者が玉将を使う。もともとは1つであった。どちらが先にあって、後から誕生したのはどちらか?」です。少し、マニアックな謎かけですが、この回答が筆者には「なるほど」と言わしめるものでした。

 さて前回は状況と情勢の違いから、状況判断と情勢判断、戦術的状況判断、戦略的情勢判断などについて解説しました。今回は、今日の状況判断の重要性について解説します。

▼ドッグイヤーの到来

 今日、ICT技術の目まぐるしい進化によって、昔なら1年くらいかかった技術革新が数か月で達成されるようになったとされます。そのスピードの早さを「ドッグイヤー(dog year)」と言います。
「成長の早い犬の1年は人間の7年に相当する」ことからIT産業の変化の早さを喩えたメタファです。

 従来は、成功を遂げた企業をモデルに研究し、それを追い越すよう戦略の目的や目標を立て、それに適合する戦術を案出するというのがオーソドックスな方法でした。しかし、ドッグイヤーでは、これまで成功したビジネスモデルが応用できなくなったと言われています。消費者や市場の変化に対応できない企業は淘汰され、予想もしない新規参入業者が登場しています。だから、「現在好調な企業が本当に成功していると言えるのか、その成功は一過性のものではないのか」などの疑念が尽きず、また明確な目標はどこにもないとされます。

また、消費者はインターネット情報などに敏感に反応し、どんどん意思決定し、それを次々と変更します。アンケートのような旧態依然とした市場・消費者に対する調査・分析では、ニーズに対応できる「生きた情報(生情報)」が入手できなくなったようです。

▼戦場の霧は依然と晴れない

クラウゼビッツは『戦争論』の中で、「軍事行動がくり広げられる場の4分の3は霧の中」「戦争中に得られる情報の大部分は相互に矛盾。誤報はそれ以上に多く、その他のものも何らかの意味で不確実」と述べています。

現代社会では人工衛星やインターネットの発達で、戦場でのISR(情報収集・警戒監視・偵察:Intelligence, Surveillance and Reconnaissance)能力は飛躍的に向上し、〝戦場の霧〟は晴れたかのように見られます。

しかし、優れたAIをもってしても相手の意図は依然としてわかりません。また、インターネット上には多くの情報がありますが、誤情報が氾濫し、意図的な偽情報による誘導工作も散見されます。

クラウゼビッツは、「情報が多ければ判断が楽だ、というものではない。心配の種を増すだけのものもある」と述べましたが、まさにそのとおりの社会になっているような気がします。すなわち、霧は晴れようとも、〝戦場の霧〟は決して晴れることはないのです。

▼VUCA時代の到来

ビジネス社会に目を転じてみましょう。マスメディアの報道やインターネットで得られる情報の多くは発信者にとって都合のよい「売り込み」情報です。
企業経営などで必要な情報は、相手側が秘匿・防護しています。この点が学問とは全く異なるのです。

現代社会は「VUCA(ブーカ)時代」(V:Volatility(変動性)、U:Uncertainty(不確実性)、C:Complexity(複雑性)、A:Ambiguity(曖昧性))と呼称されます。すなわち、テクノロジーの進化によって、社会やビジネスでの取り巻く環境の複雑性や変動性が増し、将来の予測が困難になっています。

こうしたなか「戦争では予想外の事の現れることが多い。情報が不確実なうえ、偶然が多く動くからである。洞察力と決断とが必要である」とのクラウゼビッツの箴言は、現代社会における状況判断力の重要性を物語るものとして今なお新鮮な響きがあります。

▼戦術と戦略との一体化を強化

 環境諸条件の変化の流動性が増し、先行きが不透明な現代では「戦略を立てようにも立てられない、戦略を立てても市場ニーズの変化に追随できなくなって、すぐに戦略を変更しなければならない」という不安の声を耳にします。

 そのため、「企業はどんどん戦術を繰り出し、その反響により生情報を入手し、戦術を修正する、または新戦術を考えることが重要なのだ」という声が増えているようです。

ただし、これを「戦略よりも戦術の重要性が高まった」というように短絡的に判断することは危険です。戦略は「何のために(why)何を(what)なすべき」」であり、戦術が「いかに(how to)なすべきか」という本質的な相違からすれば、戦略→戦術の流れは〝普遍の原理〟です。目的や方向性のない、行き当たりばったりの戦術をやみくもに繰り出していては
犠牲や損害を被ることになります。

要するに、戦略を膠着化させず、戦略と戦術の一体化を強化することが重要なのです。つまり、「戦略に対する戦術の適合性(整合性)を判断する、戦術の実行可能性を見極めて躊躇せずに戦術を実行に移す、戦術の戦略への影響性を考察して戦略の修正を図る」ことが重要です。すなわち、戦略と戦術を同時一体的に律していくことが重要だと言えます。

▼「OODAループ」の登場

現在のビジネス界では、業務改善の手法として有名な「PDCA((1)計画、(2)実行、(3)評価、(4)改善」に代わり、「OODA(ウーダ)ループ」が注目されています。これは、「(1)観察する(Observe)」「(2)状況を理解する(Orient)」「(3)決める(Decide)」「(4)動く(Act)」の頭文字をとった造語です。

この思考法は、「物事はなかなか計画どおりには進まない。だから、現場サイドが市場や顧客などの外部環境をよく観察し、『生データ』を収集して状況を理解して、すわわち状況判断を行い、具体的な行動を決断し、即時に実行に移せ」というものです。

「OODAループ」は、米空軍将校が、環境諸条件が流動点であるという作戦・戦闘の特性を踏まえて提起した概念です。実は、前線での個々の戦闘の場面では、事前の作戦計画を遵守するよりも、状況に応じて臨機応変に判断し、実行に移すことが鉄則なのです。ある意味、軍事作戦においては「OODAループ」は相当以前から当たり前でありました。

 ここにも軍事ノウハウが他領域へ越境し、その領域でのノウハウとして定着している状況を認識せざるを得ません。

▼軍事マニュアルはあらゆる領域で活用できる

前述のVUCAも軍事用語からの派生です。米国では軍事における教訓が続々とビジネスに浸透しています。かの経営理論の神様であるドラッカーは米軍の諸制度を高く評価していました。実際、米軍マニュアルには、環境諸条件の流動性が激しい現代社会を生き抜くビジネスパー
ソンに役立つ多くの知見があると考えます。

現代の人生やビジネスも一種の戦いです。だから、かつて筆者が学んだ陸自教範で戦略・戦術の原則書『野外令』にもビジネスに役立つ知見があります。
しかし、残念ながら、米軍マニュアルはほとんどが公開されているのに比して、自衛隊の教範は公開されていません。未公開にはそれなりの理由があるのでしょうが、筆者は情報公開の遅れを痛痒します。

他方、米軍マニュアルとともに、陸自『野外令』の源流となったわが国の旧軍教範には戦略、戦術、指揮、統率、勝利するための原理・原則が記されてい
ます。筆者は、今日のビジネス書に接するたびに、「このアイデアは『統帥綱領』、『統帥参考』、『作戦要務令』(※)などに書かれていることと根っこは同じだな」と感じることが多々あります。これは、ビジネス書が『統帥綱領』などを参照にしているのではなく、競争社会の原理・原則にはある種の共通性があるからだと考えます。

ドッグイヤーあるいはVUCA時代と言われる今日、一般人やビジネススパーソンにとっても、環境(戦況)の流動性が高い作戦・戦闘の教訓を踏まえて誕生した軍隊式「状況判断」を学ぶことの意義は大きいと考えます。

そこで、米軍マニュアルや旧軍教範、さらには古今東西の兵術書や戦史などを引き合いにし
ながら、米軍式「状況判断」の現代的活用法について、筆者の私見を踏まえて追い追い述べていきたいと考えます。


※『統帥綱領』、『統帥参考』は当時は非公開であり、一方の『作戦要務令』は公開であった。今日では、いずれも一般販売しているので自由に手に入る。

(つづく)

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武器になる状況判断力(4)

□はじめに

皆様こんばんは。「武器になる状況判断力」の第4回目です。

前回の謎かけは「千葉県の松戸駅と京成津田沼駅を結ぶ全長は26.5kmの新京成線は山も谷もないにもかかわらず不自然なカーブが連続する。直線で結ぶと15.8kmであるが、なぜ10km近くも余計に走っているのか?」でした。

答えは、「陸軍の運転用の練習に作られた。練習にはカーブが多い方がよい」とのことです。一見不合理と思われる事象も、視点を変えると合理になる。多面的に物事を見る重要性を教えてくれます。

今回の問いは「最近、石油価格が上昇しているようです。リッター150円を超えています。さてその理由はなぜか?」です。まずは頭の中で考えてみてください。

前回は指揮における状況判断の役割として指揮の核心で「決心」を準備する作業という点についてお話しました。今回は、状況と情勢のニュアンスの違いに着目し、あえて状況判断を状況判断(狭義)と情勢判断、戦術的状況判断、戦略的情勢判断に分別して、その特性などについて解説することとします。

▼状況と情勢とは?

筆者が初級・中級幹部時代に学んだ戦術教育の場では「状況判断」という言葉を嫌というほど聞かされていました。しかし、防衛省の情報分析官であった時代には「情勢判断」という言葉の方をよく目にし、耳にするようになりました。

実際、さまざまな国際情勢・インテリジェンスの書籍を読むと、情勢判断という言葉がよく目に入ってきます。そこで、まず状況と情勢について考察してみます。

一般的に状況や情勢は、人や組織が生存する、あるいは行動するために考慮しなければならない環境諸条件の時々の「ありさま(有様)」を意味する言葉といえます。ただし、情勢は国や世界など大きく見渡した有様を表し、状況は身の周りなどの限定的な範囲での有様を表すといえるでしょう。

そのため、状況には「個々の状況」「周囲の状況」「その時の状況」、情勢には「国際情勢」「当時の情勢」「将来の情勢」などといった分類や使用法が見られます。

とはいえ、状況と情勢に明確な境界線があるわけではありません。環境諸条件の時間の長短と地理空間の広狭で、主観的・感覚的に使用しているのが実態でしょう。

▼状況判断と情勢判断

次に、便宜的に状況に関する判断を状況判断とし、情勢に関する判断を情勢判断と呼称して、その特性を見てみましょう。

 作戦戦場では、指揮官が決心するための準備として「状況判断」(軍事用語)を行ないます。たとえば「敵は右正面に戦力を重点的に配備しているか、それとも左正面が重点か?」などの敵の可能行動の見極め(判断)から、「我は右から攻めた方が良いか、左から攻めた方が良いか?」などの行動方針の優劣を判断し、「明朝、敵を戦場に捕捉・撃滅するために左から攻める」などの決心を行ないます。

判断すべき事項は限定されていますが、判断するまでの時間が限られていますのでスピードが命です。それゆえに、戦況速度が激しい作戦戦闘に従事する軍隊組織では状況判断の思考過程(手順)がマニュアル(ドキュメント)化されています(後述)。

他方、政治指導者(政策決定者)などは国際情勢の大局を継続的に判断して、国家の生き残りや繁栄の戦略・政策を考えます。これらを誤ると致命傷になるので、長期かつ継続的な観察を行ない、その判断には正確性が最も重視されます。正確性を高めるために組織的な情報収集、情報分析を行ない、情勢を判断して、戦略・政策判断します。

ソ連のスターリンはドイツとの戦いの中で、欧州、中国、米国、日本に広範囲な諜報網を設定し、ドイツの能力と意図に関する見極めを実施していました。

日本には、ゾルゲが満洲事変以後の日本の対ソ政策を観察するという使命を受けて1933年に来日しました。その後8年かけて、来日前の中国で徴募した尾崎秀実を中心に諜報網を確立し、これを組織的に運用し、日独関係、日本の対華・対米政策、軍部と政治的意思決定との関係などの諸情勢を分析、判断しました。そして「日本は南進策をとり、ドイツと連携してソ連に侵攻することはない」との判断を下し、これに基づいてスターリンは極東方面の兵力を対独正面に転用するとの戦略判断と決断を下しました。国際情勢の判断には多くの組織やスタッフがさまざまな観点から関与し、その判断結果をインテリジェンスとして政治指導者に提供します。政治指導者は上がってきたインテリジェンスに基づいて、国家戦略や外交政策などの総合的な判断と決断を行ないます。

このように国際情勢の判断には、考慮すべき要因が広範多岐に複雑に絡みますので、作戦戦場の状況判断のようにドキュメント化された定式はありません。判断者個人の力量が物をいう世界です。

▼戦術状況判断と戦略情勢判断

状況(情勢)判断の理解を深めるために、戦略と戦術の関係についてもみておきましょう。戦略と戦術は共に軍事用語です。戦略が「大規模な軍事行動を行うための計画や運用方法」、戦術とは「戦略の枠内での個々の戦闘を行うための計画や遂行方法」などと定義されています。つまり、戦略と戦術は相互に上下する概念であり、戦略が上位、戦術が下位になります。

今日、戦略と戦術は政治やビジネスなどの領域でも広く使用されていますので、軍事での特性を踏まえた上で、一般でも通用する概念を探る努力がなされています。

一般ビジネス書などでは、戦略は「企業目的や経営目標を達成するためのシナリオ」などと定義され、「目的、目標、ゴール、方針」などといった言葉で表現されています。一方の戦術は「戦略を実現させるための具体的な手段」と定義され、「方法、やり方、オペレーション」などといった言葉がよく使用されています。

要するに、戦略とは「理由や目的・目標(whyとwhatを決定するもの」であり、戦術は「目的や目標のやり方(How to)を決定するもの」であると理解できます。このように理解すれば、一個人においても戦略と戦術はあり、その意思決定の特徴や相違点は認識しておく必要があります。

作戦戦場における状況判断は戦術的な判断です。これを次のことを解説するために便宜的に戦術的状況判断と呼称します。

戦術的状況判断は「目的や目標が決定(固定)している状況下で、短時間の内にどの方策が良いかを判断する」ことになります。つまり、上級部隊から使命(mission、目的と任務から構成される米軍の概念です)が示され、たとえば攻撃部隊の指揮官として「敵は右正面に戦力を重点的に配備している蓋然性が大」と判断し、「我は戦力が手薄な左正面からの攻撃を有利」と判断します。すなわち戦術的状況判断は方策、方法論の判断です。

 他方、国際政治などでの国家戦略に関する、戦略的情勢判断とでも呼称する判断では、使命を自ら確立することが主眼となります。つまり、最初に「我が方はかくかくしかじかの目的で、以下の行動をとる」ことを判断し、決断する必要があります。このように、戦略的情勢判断は、自らの目的を何に求め、自らの「任務」をどのように規定するかの判断であるといえます。

また、一般的には戦術的状況判断はより戦術的、小局的、客観的です。そのため前述のように思考過程のマニュアル化が行なわれています。他方、戦略的情勢判断は戦略的、大局的、主観的です。後者は政治指導者などの戦略的価値観、すなわち価値判断が情勢判断に大きく影響することになります。

なお、特に分別する必要がない場合は状況判断も情勢判断も状況判断あるいは状況(情勢)判断と表現するといいましたが、これは、ここでいう戦術状況判断(狭義の状況判断)と戦略情勢判断(広義の状況判断)までを含んでいます。

(つづく)

武器になる状況判断力(3)

新連載:武器になる「状況判断力」(3)

状況判断の役割──指揮の核心「決心」を準備する

□はじめに

「武器になる状況判断力」の3回目です。前回「東京にはスカイビルや東京タワーなどの高い電波塔があるが、大阪にはなぜないのか?」という謎かけをしました。この答えは、「平坦な関東平野では、テレビやラジオの電波を広範囲に送信するために高い電波塔が必要。関西には生駒山などの山が点在し、その山頂に塔を設ければいいため、平地に高い電波塔を建てる必要がない」とのことです。

 このような同時期における類似事象を比較し、異なる特徴を浮き彫りにし、その理由などを探る思考法を〝ヨコの思考法〟と言います。これは歴史や経年変化などに着目する〝タテの思考法〟とともに物事の現状を深く見るための手法です。

 今回の謎かけは「千葉県の松戸駅と京成津田沼駅を結ぶ全長は26.5Kmの新京成線は山も谷もないのに不自然なカーブが連続する。直線で結ぶと15.8Kmであるが、なぜ10Km近くも余計に走っているのか?」です。なお、この線路は明治初期に施設されたようです。

 さて、静岡県熱海市伊豆山(いずさん)の土石流災害では、多数の方の尊い人命が失われました。熱海とはいえば、衰退したイメージの観光地でしたが、街おこしで2017年頃からV字復活を成し遂げました。18年には20代から30代の若者で大いに賑わい、「熱海の奇跡」とも称せられました。

しかし、コロナ禍の影響を受けて観光業は再び苦境に直面し、今回の土石流災害では宿泊キャンセルが増加しているようです。

ただし、被災エリアは市内のごく一部であることを認識し、はたして自然災害か人災かを判断する必要があります。

 熱海には、V字復活を成し遂げた地域活力やノウハウもあります。きっと今回もまた苦難を乗り越え、もっと強い魅力ある都市となり、地方都市の目標になると考えます。それを私は祈ります。

前回は「状況判断」の意義、決心との関係性について解説しましたが、今回は状況判断が作戦指揮においてどのような役割を担っているかについて解説します。

▼状況判断は統率および指揮の要素

状況判断は統率および指揮の要素です。では統率とは何か、指揮とは何かを押えておきましょう。

統率とは、指揮官が任務を達成するために指揮下部隊を統(す)べ、率いる行為です。統率は指揮、統御および管理に分けられます。つまり、統率は指揮や統御の上位概念です。

統御は、組織内の各個人に、持てる全能力を発揮し、進んで指揮されたいと思わせる心理工作です。指揮官は良好な統御を基盤として指揮を行ないます。

一方の指揮は、統御によって湧き立てたエネルギーを総合して、組織全体の目標に適時適切に集中させるものです。

管理は組織が活動する上での必要な規則や諸制度を整えることで、適切な人事管理やコンプライアンスの維持などが該当します。

要するに、指揮官は統御と管理によって組織を健全な状態に保ち、適時適切な指揮によって任務を達成することになります。

▼状況判断は決心の準備作業

指揮とは指揮官が指揮権に基づき部隊や個人を自らの意志に従わせることです。指揮権は指揮官だけに与えられた固有の権限であり、他人に委任したからといって、指揮から生じた損害に対する責任は免れません。個人問題に関しては、その個人が指揮官であり、意思決定の責任者です。失敗したからといって他人に責任を負いかぶせることはできません。

指揮官は、作戦・戦闘上の任務を達成するために、指揮権に基づいて作戦、情報、兵站、人事、その他の幕僚(スタッフ)を総合的に運用します。

統御は心理工作なので指揮官の個性、人格、人間的な魅力などの要素が統御の良否を左右します。統御には一定の形式はなく、テクニック(技術)は通用しません。

他方、指揮には一定の定式があります。それは、(1)状況判断、(2)決心、(3)命令、(4)監督の4つの手順によって行なわれます。

指揮の中では決心が最も重要です。決心は指揮の核心ともいうべきものです。『統帥参考』では「指揮官の決心は実に統帥の根源である」、『作戦要務令』では「指揮の基礎をなすものは実に指揮官の決心なり」と規定されています。

他方、状況判断については、『作戦要務令』は「指揮官は状況判断に基づき、適時、決心をなさざるべからず」と規定しています。

つまり、指揮とは指揮官が決心し、決心を実行に移す作業です。状況判断は決心を準備する作業であるといえます。すなわち、決心に役立たない状況判断は意味がありません。

『作戦要務令』では、「指揮官はその指揮を適切ならしむるため、たえず状況判断しあるを要す」とあります。つまり、状況判断が不適切であれば、誤った決心をもたらし、適切な指揮が行なえず、任務が達成できないのです。

▼指揮官は幕僚の状況判断には拘束されない

 状況判断は指揮官が行なうことが建前ですが、実際には決心と異なり、多くの幕僚(スタッフ)が状況判断に関与します。

 陸上自衛隊では指揮官が行なう状況判断を「状況判断」と言い、幕僚が行なう状況判断を「幕僚見積」と呼称して区別しています。その幕僚見積には「地域見積」「情報見積」「兵站見積」「作戦見積」などがあります。

幕僚は指揮官の状況判断を幕僚見積によって補佐します。各幕僚は、それぞれが所掌の状況判断(幕僚見積)を行ない、それを総合的に指揮官に具申します。これは、作戦規模や組織が拡大するにつれ、すべてのことを指揮官が判断するには限界があるからです。

各幕僚の状況判断が異なる場合、参謀長(幕僚長)が意見の統一を行ない、指揮官に最良の行動方針(方策)を具申します。ただし、指揮官も幕僚の状況判断を参考にしながら刻々と独自の状況判断を行なっていきます。

幕僚が出した状況判断に指揮官は拘束されません。すなわち同意しても良いし、同意しなくても良いのです。指揮官が幕僚を信頼し、その意見具申を尊重することが良好な組織を確立・維持し、適切な指揮を行なうことの基本です。しかしながら、最終的には指揮官自らの状況判断に基づいて決心が行なわれます。

多数決は民主主義が生んだ優れた原理です。民主主義国家では主権は国民にあるので、多数決による政治決定が行なわれることが多々あります。重要法案の制定は選挙によって選ばれた政治指導者たちによる多数決の意思決定が行なわれ、大阪首都構想のような住民投票による多数決もあります。

意思決定には独裁、多数決、合意による3つの方法があります。この順番に周囲による納得感は上がるものの、状況変化への迅速な対応は困難となります。作戦戦場での戦況は目まぐるしく変化し、迅速な意思決定が必要です。だから、軍事では1つの作戦における指揮官は1人と定められ、その指揮官が総合的に状況判断し、決心をすることが大原則です。なお、筆者が入隊した自衛隊では多数決で意思決定が行なわれたことの記憶はほとんどありません。

一般社会やビジネスではどうでしょうか? 変化が著しい現代社会ではビジネスでもスピードが求められます。然るに、日本企業では意思決定を役員会に委任し、誰かがリスクを背負って迅速に意思決定することができないとの批判も聞きます。

また、リーダーが責任をとらないとの批判もありますが、それは集団での意思決定制度がもたらしているのかもしれません。多数決や合議がリーダーの決断力不足や責任の放棄という負の側面を招いていることには注意が必要です。

ただし、ソフトバンクグループの孫正義氏やユニクロの柳井正氏のような独断専行型の経営者も登場していることは、日本のビジネス界での変化を象徴しているといえます。

リーダーは他人の助言に耳を貸さずに何でも独断で決めて良いということではありませんが、各りーダーが強固な強い意志を持って、周囲の意見や世論などに流されることなく、総合的な状況判断と決断を下していただきたいと思います。最近の政治を見て、そのことをつくづく思います。

(つづく)

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